今日は、
大学生に向けてのお話。
特に、
大学1年生や2年生。
“大学でどんなことをすればいいかな”
とちょっとモヤモヤしている人への
お話です。
「先生、就活の企業は
どんなこと聞くんですか?」
「ん? どうしたの、突然」
「やっぱり、
スキルとか資格とかあった方が
いいんですよね?」
「だから、なになに?
まだ1年生でしょ?
今から就活?」
「いや、
友達が資格試験の講座を受け始めて……」
「ほう、
それはそれでいいんじゃないの?」
「それが、
“資格があった方が就活に有利だから”って。
それで……」
質問してきたのは大学1年生。
僕の講座を受けている女子。
突然話しかけてきたので、
ちょっとビックリ。
「う~ん。どうだろうねぇ」
「資格とかあった方が
就活って有利なんじゃないですか?」
「んなことないでしょ。
僕は資格の有無で〇×の判断しないよ」
「そうなんですか?」
「そうだよ」
「でも友達は
“資格があった方が有利”って
言ってましたよ」
「そんなこと、あるわけない」
「そうなんですか?」
「資格があっても
仕事ができない人もいるし、
資格がなくても
仕事ができる人もたくさんいる」
「え?」
「資格のあるなしより、
仕事ができる人を取りたいと
思うはずだよ」
“納得いってないんだろうな”と、
彼女の表情を見れば、わかる。
なんとかフォローしないとな、
とちょっと焦る。
「資格を否定しているわけでないよ。
資格を取るために努力してきたことは
認めるよ」
「じゃ、勉強することは無駄じゃないですね」
「う~ん。
ちょっとニュアンスが違うかな。
勉強すること、じゃなくて努力すること」
「違うんですか?」
「あ、まぁ、話すと長くなるから。
とにかく、就活のためにとかじゃなくて、
やりたいことやったほうがいいよ。
まだ1年生なんだから……」
こんな感じの会話は、
毎年のようにあります。
せっかく大学に入ったんだから、
せっかく自由な時間があるんだから、
自分の好きなように、
自分のやりたいことに
時間を費やすのがいいと思います。
確かに、会社や仕事では、
分かりやすい指標が
求められることがあります。
資格があるとか、
TOEICが何点とか。
だからといって、
そのために、その方が有利だから
という理由で
大学生活の貴重な時間を費やすのは
もったいないと思います。
もちろん、
“将来は
人事労務のスペシャリストになりたいから、
今のうちに社労士の資格を取っておきたい”
という気持ちなのであれば、
大歓迎だと思います。
もちろん、
英語が得意だからもっともっと努力するけど、
今の実力を知っておきたいからTOEICを受験する“
ということであれば、
大歓迎だと思います。
とはいえ、
なかなか
そこまで明確な気持ちがある人も
少ないのではないかと思います。
“何をすればいいんだろう?”
そういう気持ちの人が
多いのではないかと思います。
だったら、
“やりたいこと”
をやればいいと思います。
だったら、
“やってみたいな”
と思うことをやればいいと思います。
それでも思いつかない場合は、
やったことがないことをやってみるのが
良いと思います。
やりたいことを
やっていくうちに、
上手になっていくことが多いものです。
やってみたいなと思うことを
やっていくうちに、
楽しくなっていくことも多いものです。
上手になってくると、
“もっとやりたいな”という気持ちに
なっていきます。
楽しくなってくると、
“もっとやりたいな”という気持ちに
なってきます。
さらに続けていくと、
もっと上手くなったり
得意になったりするでしょう。
会社や仕事では、
能力とかスキルを
求められることが多いものです。
資格とか点数は、
能力やスキルを表す
ひとつの指標でしかありません。
能力やスキルって、
要はその人の
“得意なこと”
ってことです。
難しいことで言えば、
“再現性”と“汎用性”。
同じような場面で、
成果が出せること。
分野は違うけど、
成果が出せること。
確かに、
企業によっては面接で
「何ができますか?」
と聞くところもあるようです。
学生に
「何ができますか?」
と聞くのは酷だと思います。
能力やスキルが高い人を求めるのは、
中途採用ですから。
新卒採用では、
能力やスキルより
“伸びしろがあるかどうか”を
求めるものだと思っています。
大学時代に、
やりたいことを
やってきた人。
やってみたいことを
やってきた人。
やったことがないことを
やってみた人。
やっていくうちに
楽しくなった人。
やっていくうちに
上手くなった人。
やっていくうちに
得意になった人。
明確で明快な能力やスキルを
求める会社は別ですが、
伸びしろがある人を
求める会社は欲しがるはずです。
やっても
うまくいかないこともあるけど、
やりたいことだから、
と続けてみた人。
やっても
なかなか上手くならなくてモヤモヤするけど、
やりたいことだから、
と続けてみた人。
やったことがないことだから
不安ばかりだけど、
やってみようと
一歩踏み出した人。
そんな人であれば、
就活時期になって慌てることは
ないように思います。
そんな人を求める会社、組織は
少なくないと思います。